暦からみる季節の便り「秋」

今回は、雑節の「二百十日」と

二十四節気の「白露(はくろ)」について

ちょっとした豆知識の紹介です。

 

雑節の「二百十日」は、

「立春」から数えて210日にやってきます。

2016年は、8月31日でしたね。

(毎年、8月末から9月初頭ごろにやってきます)

 

昔からこの時期は、台風が多いことから

農作業にたずさわる人々は、警戒の目安としていました。

稲

 

「台風」と呼び始めたのは明治から

古来、日本では台風や台風にともなう暴風を

「野分け」と言っていました。

「台風」と呼ばれるようになったのは

明治の終わりだそうです。

ちなみに「野分け」は、秋の季語ですよね。

台風

 

伝統行事

雨や風といった自然の猛威を鎮め

農業、漁業、生活の安全を祈るため

各地域で様々な祭事が行われています。

 

富山県の伝統芸能として知られる

「おわら風の盆」もその一つです。

 

霜

 

来年9月7日ごろは、

二十四節気のひとつ「白露」を迎えます。

 

「白露」は、

「陰気ようやく重なり、露凝って白し」

から名付けられました。

 

大気が冷えたり、雨などで

草に露がつき白く見えることから

「白露」と言われていますが

「秋」は、陰陽五行で白を指すことから

「白」が用いられているという説もあります。

 

9月の七十二候はこちら!

9月7日頃は

「草露白(くさのつゆしろし)」と呼ばれ

朝夕の涼が感じられるようになり

草に降りた露が白く見え始める頃をいいます。

 

9月12日頃は

「鶺鴒鳴(せきれいなく)」と呼ばれ

恋教え鳥という異名をもつ

鶺鴒が鳴き始める頃をいいます。

 

9月17日頃は

「玄鳥去(げんちょうさる)」と呼ばれ

子育てを終えた燕(玄鳥)が南へ

帰って行く頃をいいます。

ツバメ

 

この季節になると、

トンボが飛んでいるのをよく見かけます。

 

トンボは、勝ち虫といわれ

真っ直ぐにしか飛ばないので

「不退転(ふたいてん)」退却しない象徴として

武将の武具や浴衣やなどに持ち入れられ

縁起物となっています。

とんぼ トンボ

 

暦を知ることで、日本の色んなことを

知るきっかけにもなります。

 

みなさんも、カレンダーの

暦を気にしてみてくださいね。

 

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