心地よい色無き風が吹く季節になりました。
「色無き風」とは、秋風のこと。
日本には、四季を彩る美しい言葉があります。
みなさんは、いくつ知っていますか。
今回は、風と雲の名前を
ほんの少しご紹介します。
風を表す言葉、風の名前
東風(こち)
春に吹く東の風のこと
東風の返し風(こちのかえしかぜ)
東風が吹いた後に、その返しのように
西から吹く風のこと。
天つ風(あまつかぜ)
空を吹く風のこと。
荻の上風(おぎのうわかぜ)
秋に荻の上を吹く風のこと。
荷風(かふう)
蓮の上を吹き渡る風のこと。
親の風(おやのかぜ)
陸から沖に向かって吹く風のこと。
静岡県賀茂郡などで呼ばれる。
比良の八講荒れ(ひらのはっこうあれ)
滋賀県の比良八講で、琵琶湖やその周辺で
寒い風が吹き荒れること。
雲を表す言葉、雲の名前
茜雲(あかねぐも)
朝日や夕日に茜色に照り映えている
雲のこと。
浮き雲(うきぐも)
あちこちに漂う雲のこと。
近江小太郎(おうみこたろう)
滋賀県近江地方の東の空に出る
入道雲のこと。
丹波太郎(たんばたろう)
陰暦六月頃に京都府丹波方面の
西の空に出る雨雲のこと。
この雲が出ると夕立になるという。
五色の雲(ごしきのくも)
吉兆とされる五色に輝く雲のこと。
瑞雲(ずいうん)ともいう。
東雲(しののめ)
明け方に東の空にたなびく雲のこと。
青雲(せいうん)
青みがかった雲。漢籍において
雲の色は、青・白・赤・青・黄の
五色に分けられ、青い雲は高い所に
生じることから、地位・学徳などの
高さを示すこともある。
季節やその地域によって
色んな呼び名があるんですね。
日本は、言葉の表現が豊かな国。
日本人で良かったと思う、ひと時です。
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