同じことを言っているのに
「お」と「ご」(御)をどうやって使い分けるのか。
お名前、ご氏名
お招き、ご招待
お考え、ご意見
お願い、ご依頼
お知らせ、ご案内 など
この2つの「御」は、
尊敬語や謙譲語としても使っているのですが
使い分けについて知っているようで、
意外と知らない方が多いのではないでしょうか。
今回は、その「お」と「ご」の使い分け
について紹介します。
「お」と「ご」の使い分けには
基本的なルールと、それに対する
例外が存在します。
まずは、基本的ルールから!
和語(日本の言葉、訓読み)には、「お」
漢語(中国の言葉、音読み)には、「ご」
が付きます。
<お+和語>
お話、お住まい、お見事、お手紙、お知らせ、
お引越し、お手洗い など
<ご+漢語>
ご説明、ご依頼、ご連絡、ご注文、ご住所、
ご利用、ご苦労 など
これらは、敬語として使うことが多いのですが
時として、謙譲語にもなります。
尊敬語:お知らせ、ご通知 などの
謙譲語:ご連絡いたします、ご返信いたします など
ちなみに、事例がほとんどないのですが
湯桶読み(訓読み+音読み)には、「お」
重箱読み(音読み+訓読み)には、「ご」
が付きます。
<お+湯桶読み(ゆとうよみ)>
湯桶読みとは、「ゆトウ」のように
漢字2文字の熟語で
上の字を「訓読み」、
下の字を「音読み」する読みの総称です。
<ご+重箱読み(じゅうばこよみ)>
重箱読みとは、「ジュウばこ」のように
漢字2文字の熟語で
上の字を「音読み」、
下の字を「訓読み」する読みの総称です。
例外として
<和語でも「ご」が付くもの>
ごゆっくり、ご入用、ごもっとも、ご親切 など
<漢語でも「お」が付くもの>
お稽古、お化粧、お野菜、お礼状、お食事 など
<「お」と「ご」、両方使えるもの>
お返事、ご返事
お誕生、ご誕生
お勉強、ご勉強 など
<慣用として定着しているもの>
おはよう、おやすみなさい、お金、
ご苦労様、ごはん、ご馳走 など
<美化語として付くもの>
美化語とは、敬語5分類のひとつで
誰かへの敬意というよりは
言葉遣いを上品にし、物事を美化するときに
使うものです。
美化後には、
「ご」の付くものもありますが基本的に
訓読み、音読みにかかわらず
「お」が付くことが多いのが特長です。
お買物、お皿、お薬、お惣菜、
お酒、お料理、お天気、お庭、お茶碗、
ご祝儀、ご挨拶、ご結婚、ご機嫌 など
があります。
こうしてみると日本語って、多彩ですよね。
海外の方からすると?マークで、
いっぱいになるんでしょうね。
これが日常的にちゃんと使えている
日本人ってすごい!
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